名言

大学生の頃、絵に関して悩んでばかりで筆が遅い私に、1年上の日本画の先輩が

「出てこない名作より出てきた駄作が見たい」

と言っていた、と人づてに聞いた。

なんだか格好良さげな言葉だが「出てきた駄作」という部分がおかしくて笑った。「出てこない名作」の逆は、確かに「出てきた駄作」だが・・

しかし、その言葉は印象に残り、すでに30年くらい経っているが、未だにたびたび思い出す。未だ悩んでばかりで筆の遅い私の中で、ほとんど座右の銘になっている。

まさか、こんなに先々まで思い出すとは、言われた時には全く思わなかった。言った本人も忘れているだろう。

何かしら、言葉の中に力があるんだと思う。こういうのを名言と言うのかな？