2019年 02月 05日
「丹下左膳餘話 百萬両の壺」
家人がしょっちゅう大河内傳次郎のモノマネをしているので、ある日「大河内傳次郎の映画を観た事がない」と言ったら、このDVDを貸してくれた。
見進めていくうちに、何となく見覚えがある事に気付いた。もう20数年前だと思うが、一時父がよく見ていた古い時代劇があった。私は断片的にしか見ていないが、たまたま見た場面で、気のきいた軽妙な台詞に思わず笑ってしまい、私が古い時代劇にいだいていたイメージとはずいぶん違ったので印象に残っていた。興味は持ったが、当時の自分は、古い時代劇をじっくり一本観てみようと思う程は映画に興味がなかったし、もっと他に優先する事が沢山あったので、そのままにしていた。
どうも物語の設定や流れからして、その映画につながっていきそうだと思ったら、やっぱりそうだった。そして私が思わず笑った台詞の場面も、なぜそういう状況になったのか初めて理解した。こういう事があると、パズルがひとつ解けたような気持ち良さがある。
思い出の映画という事は別にしても、これはいい映画だった。丹下左膳の事はほとんど知らないが、聞くところによると、本来はもっと不気味で暗い話が多いそうで、これは番外編(?)で人情喜劇のようになっており、左膳が人を斬るシーンも一箇所だけで、しかも一瞬で勝負がついてしまう。だが物語も終わりのほうで、左膳が金を工面するために道場破りをするシーンがあり、その時の立ち回りが凄かった。左膳の強さが十分に現れていてかっこよく、何度も見てしまった。
この物語は、道場に婿入りした男が、ある「宝の壺」を手に入れるために奔走するが、実はその壺は自分のごく身近にあった、とわかって終わる。何気なく借りたDVDが、実はあの気になっていた映画だった、という点で、妙にリンクしてしまった。
絵を描く小学生
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by nu913
| 2019-02-05 19:26
| 映画
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