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「第三の男」

私の父は映画関係の仕事をしていたという事もあり、家にいる時にはいつも映画のビデオをかけていました。だからわが家の居間は、常に何かしらの映画が上映されている状態でした。
そういうわけで私は、一部だけ見たけれどちゃんと全部は観ていない、という映画がすごく多いです。
そういうものをちゃんと観てみたくなり、数年前から月に4〜5本、DVDで映画を観るようになりました。それらの感想を書いてみたいと思います。
(父が他界したのは1998年でしたので、それ以前の映画が多いです。たまに新しいのも観ます。)
自分の思い出なども含めた、ごくごく個人的で部分的な、偏った感想です。

昨日はキャロル・リード監督の「第三の男」を観ました。これに出演しているオーソン・ウェルズですが、子供の頃、コマーシャルに出ているのを見て、何かとてつもなく「大物」な人、という印象を持っていました。イメージで言うと、ノストラダムスの大予言のノストラダムスのような。(笑)
なので俳優と知った時には、え?そうなの?と、なんだかちょっと親近感を覚えました。
そのオーソン・ウェルズが実際に映画に出ているのを初めて見たのでした。
クライマックスの、下水溝での追撃シーンは緊張感あふれるものでしたが、傷を負ったオーソン・ウェルズが、下水溝から地上に出ようとして蓋を押し上げようとする場面、格子状の蓋の隙間から両手の指が突き出しているのを地上から撮っている場面を見て、あっ、このシーン見覚えがある!と思いました。これは「第三の男」だったんだ、と繋がりました。そういうのは何だか嬉しいです。
それと、アパートの管理人の役の人、なんだか気になる(興味をひかれる)と思って後で調べてみたら、以前に観たエリック・シャレル監督の「會議は踊る」で歌手を演じた俳優とわかり、びっくりしました。その歌手もすごく気になったので・・気になる人は気になるんだなぁ・・
同じ俳優に違う映画で再会すると、知り合いのように親しみを持ったりするものですね。
ちなみに、キャロウェイ少佐という人物を演じたトレヴァー・ハワードという俳優は、どうも見覚えがあると思ったら、ヴィスコンティ監督の「ルートヴィヒ」でワーグナーを演じておりました。これは意外でした。

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水をやる小学生



by nu913 | 2018-12-01 14:47 | 映画 | Comments(0)